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任意保険といわれる自動車保険は入らないとどうなる?

2018年10月2日
(2021年10月22日更新)

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自動車に関わる保険には「自賠責保険(強制保険)」と「自動車保険(任意保険)」があります。自動車保険については、任意保険という言葉の響きから「加入しなくても良い保険」と考えてしまうかもしれませんが、未加入の場合のデメリットを考えると、必ず加入しなくてはいけないということがわかります。
任意の自動車保険に必ず加入しなくてはいけないのはなぜでしょうか。どのような保険なのか、詳しく解説します。

自賠責保険(強制保険)と自動車保険(任意保険)の違い

自動車を運転するほとんどの人が、強制加入となる自賠責保険以外にも、任意で加入する自動車保険に加入しています。なぜ自動車保険が必要なのか、その理由は自賠責保険と自動車保険の違いにあります。
まずは自賠責保険と自動車保険の違いについて詳しく見ていきましょう。

自賠責保険(強制保険)とは

自賠責保険とは、交通事故による被害者を救済するための保険です。原動機付自転車を含む全ての二輪車・自動車は、自賠責保険への加入が法律で義務づけられています。

自賠責保険の補償範囲は、対人賠償部分のみとなっています。支払われる保険金も十分ではありません。被害者1名あたりの支払い限度額は、事故による傷害は120万円、後遺障害は75〜4,000万円、死亡時は3,000万円となっています。ただし、被害者側に重大な過失があった場合には支払い金額が減額されることもあります。

自動車保険(任意保険)とは

一方、自動車保険とは「任意保険」とも呼ばれるもので、補償内容は契約者が自由に補償内容を決めることができます。こちらの加入は任意となっており、強制ではありませんが、ほとんどのお車が加入しています。

補償内容は対人賠償部分に限らず、事故の相手方のお車などの損害を補償する「対物賠償保険」、お車に同乗していた方のケガなどを補償する「人身傷害保険」および「搭乗者傷害保険」、ご契約のお車の損害を補償する「車両保険」などがあります。

自賠責保険と自動車保険の補償の範囲

その他にも、自動車保険においては、保険会社によって補償やサービスのラインナップに違いがあります。ご自身にどのような補償やサービスが必要か、加入時によく検討する必要があります。

なぜ自賠責保険だけではいけないの?

前述の通り、自賠責保険は事故の被害者のためのものであり、補償内容は相手を死傷させた場合の対人賠償部分のみで十分ではありません。実際に事故にあった場合、自賠責保険のみの加入だとどうなってしまうのか、例をあげてみてみましょう。

ケース1:被害者が後遺障害を負ったり死亡したりするなど
重大な事故の場合

自賠責保険では、対人事故による補償には上限があり、どのような状態でいくら支払うのか細かく定められています。
しかし事故の被害者が死亡した場合には、相手の年齢などによって実際の賠償金の金額は上下します。例えば過去には、交通事故によって次のように数億円の損害賠償を求める判決が出ています。

対人事故
  • 上記判決例は、判決例掲載誌に掲載されている事例が対象。
  • 認定総損害額とは、被害者の損害額(弁護士費用を含む)をいい、被害者の過失相殺相当額あるいは自賠責保険等で支払われた金額を控除する前の金額。
  • 認定総損害額は、千円以下切り捨て。

<損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」(2020年度版)より>

この事例を見ると、死亡で3,000万円、後遺障害で4,000万円までしか支払われない自賠責保険ではまかなえないことがよくわかります。自動車保険に加入していない場合、自賠責保険で補償されない分は自分の財産から支払わなければなりません。このような万一の事態に備えて、自動車保険の対人賠償保険に「無制限」で加入しておくことが大切です。

ケース2:自分の車と他人の車が衝突した場合

他人の車が事故により破損した場合、加害者は過失分の修理費等を損害賠償金として支払わなければなりませんが、自賠責保険には対物賠償の補償はありません。自動車保険の対物賠償保険に加入していない場合、この賠償金も自己負担することになります。
さらに自分の車の修理費等についても、自動車保険の車両保険に未加入の場合は自己負担となります。また、自分がケガをした場合の治療費等も自動車保険の人身傷害保険や搭乗者傷害保険に加入していないと補償されません。

ケース3:単独事故を起こした場合

単独事故で建物やガードレール、電柱などを破損させた場合には、対物賠償責任が発生します。他人の車と衝突したときと同様に、自動車保険の対物賠償保険に加入していない場合は、修理費等は自己負担となります。
また、ケース2同様、事故によって自分の車が破損した場合や、自分がケガをした場合も自賠責保険では補償されませんので、自動車保険で該当する補償に加入していない場合は、自己負担となります。

このように、「事故の加害者となり自賠責保険だけでは賠償責任を果たせない」という状態になってしまった場合には、人生の計画が大きく変わってしまうリスクがあります。
それ以外にも、自動車保険未加入による注意点がいくつかあります。

  • 示談交渉を自分で行わなければいけない
    自動車保険に加入していれば、事故時には原則として保険会社が示談交渉を行います。事故を起こした後、相手方の保険会社と示談交渉をする必要がありますが、自動車事故や法律の知識が必要となるため、自身で示談交渉を行うことは非常に困難です。
  • 自身に過失割合が発生するケースが多い
    車対車の事故の場合、もらい事故でどんなに自分に非は無いと思っても、実際には自身に過失割合が発生するケースが多いのが実状です。過失があった場合は、過失割合による賠償責任が発生します。過失分はもちろん自己負担です。
  • 車の故障やトラブルの際のロードサービスが自己負担になる
    多くの保険会社では、ロードサービスを無料で付帯しています。自動車保険に未加入の場合、事故や故障によるレッカー費用も自己負担となり、「予想外の出費が発生した」というケースもありえるでしょう。
  • 他人の車で事故を起こした時に自分の保険が使えない
    多くの自動車保険では、友人や知人の車を運転中、事故を起こしたときにその車の保険ではなく、自分が加入している自動車保険を使うことができる補償が付いています(イーデザイン損保では「他車運転危険保険」という名称です)。この補償を活用することで、友人や知人の経済的損失を最小限に抑えることができますが、自身が自動車保険に加入していない場合は、友人や知人の自動車保険を使用することになったり、使用できない場合は自己負担することとなってしまいます。

自動車保険の補償範囲

では、自動車保険で加入できる補償にはどのようなものがあるでしょうか。例として、イーデザイン損保の自動車保険で加入できる主な補償について紹介します。

基本補償

他人を死傷させてしまった場合に、相手方の治療費や慰謝料などを補償する
相手方のお車や他人の財物を壊してしまった場合に、その修理費などを補償する
補償の対象となる方が死傷した場合に、過失の有無に関係なく、治療費や休業損害などを補償する
ご契約のお車に乗車中の方が死傷した場合に、治療費などを定額で補償する
ご契約のお車に損害が生じた場合に、修理費などを補償する

事故解決をスムーズにする補償

もらい事故で保険会社が示談交渉できないケースなどにおいて、相手方へ損害賠償を請求する場合に必要な弁護士費用などを補償する
すべての契約についており、もらい事故などで保険を利用しても翌年等級が下がらない特則
  • 保険開始日が2021年12月31日以前の契約については、「車両無過失事故の特則」が車両保険加入時に自動付帯されます。
相手方のお車の修理費が時価額を超える場合に、その超過分を補償する

その他の補償内容について、詳しくはこちらのページからご確認下さい。

まとめ

万一の事故の際、自賠責保険では補償が十分でないため、自動車保険加入の必要性が高いことが分かりました。自動車保険には多くの補償や特約があり、複雑に思われるかもしれませんが、万一の場合に備えて、しっかり内容を確認して加入しておきましょう。

監修:渡邊 裕砥

■監修:渡邊 裕砥

ファイナンシャルプランナー、心理カウンセラー。
株式会社エルティヴィー執行役員。保険会社や保険代理店向けのコンサルティングや保険のプロ向けの教育研修を中心に活動中。

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