PARTNER TALKS

イーデザイン損保 × アクセンチュア
(パートナー)

パートナー企業は、“想い”を
一緒に形にする仲間。

2021年11月から発売を開始したデジタル時代の共創型自動車保険「&e」。今回は創業メンバーの一人と、&eプロジェクトにPMOとして参画したアクセンチュアの担当者にインタビューを行い、内部・外部それぞれの視点から&e誕生の背景を語っていただきました。

中村 千晶

イーデザイン損保(以下edsp)
創業時メンバー
HR部・人事担当マネージャー

[略歴]

創業時から在籍し、MVAV(ミッション・ビジョン・アクション・バリュー)※(注釈)の策定をはじめ、お客さまを起点とした組織づくり全般に携わる。&eプロジェクトでは8チームを横串で刺す「CXMチーム」を担当し、チームの統合とプロジェクトの進行をリード。2021年4月よりHR部・人事担当マネージャー。

高瀬 卓也

アクセンチュア(以下ACN)
&eプロジェクトPMO

[略歴]

顧客・社会課題解決と企業変革の両面からクライアントの成長を実現する専門組織に所属し、新規事業・事業戦略・営業・マーケティング・CRM領域のプロとしてさまざまなプロジェクトをリード。2020年4月より&eプロジェクトの全体PMOとして参画する。

(注釈)MVAVとは

創業期からのコアバリューである「お客さま起点」の価値観を踏襲しつつ、そもそも自分たちは何のために社会に存在するのか、その役割を果たすために大事にすべきことは何かを共通言語としてまとめた長期的なスローガン。&eプロジェクトを進める中で概要が出来上がっていった。

&eプロジェクトが立ち上がった経緯は?

edsp・中村お客さま体験を全部門が横断的に議論する目的でスタートした「ありたい姿プロジェクト」をきっかけに、「Digital Attackerプロジェクト」がさらに立ち上がりました。当プロジェクトでは、スマホ画面のイメージをつくったり、お客さまにインタビューを行ったりしながら、私たちが「ありたい姿」を具現化しようとしました。この一連の取り組みの中で、保険機能を売るだけではダメで、お客さま体験を重視すべきというコンセプトが浮き彫りになってきたのです。そこからさらにアイデアを詰め、「お客さまと共に事故のない世界を創る」という概念に昇華させました。世界最先端の保険システムをつくるアイデアの骨子が固まり、いよいよ本格的なシステム要件定義のフェーズに。そこでビジネス側とIT側の統合をリードするPMOとしてACNさんに参画いただいたのが、本格的な&eプロジェクトの始まりです。

&eプロジェクトで苦労したことは?

ACN・高瀬保険の新しいお客さま体験の創出と、それを実現するためにAI・IoTなどの先端テクノロジーを駆使したシステムの全面刷新にチャレンジしたことに尽きますね。保険に限らず、あらゆる業界でお客さま体験の向上を目指していると思いますが、イーデザイン損保さんのように、「MVAVを起点に保険を超えた新しい価値をいかに創出するか」といった根幹的な部分から参画するのは初めての経験でした。顧客体験設計・業務・UX/UIデザイン・システム含め、まったく新しいものを1年半でつくる内容であったことから、気力が求められるプロジェクトでした。
また、このプロジェクトは本当に多くの方が関わり、多様性に富んでいました。パートナー会社はもちろん、国や人種、デザインやAI・アナリティクスといった専門的なスキルを持つ人材などです。例えば、センサーを開発・提供するOCTO社に在籍するイタリア人や基幹システムのパッケージ技術者のインド人、システム開発を担当する会社のオフショアメンバである中国人やフィリピン人の方もいましたし、コンサルタント、AIの専門家、データサイエンティスト、デザイナー、エンジニアなど、様々なバックグラウンドを持った人が集まり、ワンチームで成し遂げたプロジェクトでした。

edsp・中村&eプロジェクトを進める上で、当社のMVAVを同じ温度感でACNさんと共有することが大切だと思いました。「こういうのを作ってください」ではなく「私たちが大事にしているのはこれです」と。高瀬さんとも膝を突き合わせて話したのをはっきりと覚えています。

ACN・高瀬お客さま体験を考える際、UI・UXの視点で保険プロセスに閉じた改善をしがちな企業が多いんです。だからこそ「事故に遭わないように」という部分まで踏み込んで新しい価値を提供しようとしているイーデザイン損保さんは本物だと思いました。お客さまにとって、自動車保険はカーライフの一部分の機能でしかありません。「保険のこのプロセスだけを改善する」というのは、それこそ企業都合の目線ですから。

イーデザイン損保と
協業してみてどうでしたか?

ACN・高瀬第一にMVAVが社員一人ひとりに浸透しているところに感心しました。どんな施策を検討する際にも、スローガンのバリューにもある「究極の快適性」とか「究極のFor Me」といった言葉が日常的に出てくるのです。

edsp・中村MVAVの中にある言葉は、全部門の社員が同じ温度感で共有できるように伝えてきました。もちろんパートナー企業の皆さんにも。

ACN・高瀬皆さんと議論していると、データドリブンでPDCAを回すロジカルな部分のみならず、直感的にお客さま目線で見て「これいいよね!」というUI・UXも同時に大切にしていて。左脳・右脳の両方を使って新しいサービスを生み出そうとしているのは、やはりMVAVが現場の隅々にまで浸透しているからだと思いました。

edsp・中村かなり短期間かつ壮大なプロジェクトだったので、ACNさんには苦労をかけました。

ACN・高瀬確かに気力のいるプロジェクトでしたが、推進面では非常にやりやすかったです。共通目標ができているからか、とにかく議論が進むスピードが早くて。逆にこの共通目標がなかったら、1年半では形にならなかったと思います。またあらゆる職域の方がビジネス側の視点で語っているのも凄いと思いました。例えばIT部門の方だと、視点が技術の方にいきがちなんですが、イーデザイン損保さんのIT部門はそういうところがありませんでした。いかなる場面においても、どんなITが必要かを事業の視点から議論・検討してくれるのです。会社が成長するわけだと思いました。

今後の相互連携について
抱負を教えてください。

edsp・中村私たちはACNさんを単なる委託先ではなく、「一緒に保険の新しいかたちをつくる仲間」だと思っています。これからお客さまが増えていくと、私たちの目線がまた低くなってしまうかもしれません。そんな時こそACNさんには、忖度せず、大局的な視点で私たちの目を覚まさせてほしい。&eを共に立ち上げた仲間だからこそ、違う時は違うと叱り飛ばしていただけるとうれしいです。

ACN・高瀬冒頭でもお伝えしましたが、今の保険は「万が一の補償」という非日常的なもので、お客さまへの価値提供は非常に限定的です。一方で今後は車にセンサーを取り付け、安心・安全なカーライフを提供することで価値提供の幅が広がるとともに、日常的にお客さまとつながることができます。こういった独自のデータを収集・分析し、新しい価値を創出するプロセスは私たちの得意分野です。会社の垣根を越えてedspの皆さんとワンチームになり、従来の保険にとらわれない、お客さまと一緒に事故のない世界を創るサービスデザインにチャレンジしたいと考えています。今後も引き続きよろしくお願いします。